いつかしぬからきょういきる

受験、日常、生活

夏休み

僕は水泳の時間が嫌いだった

 

25メートル泳げないと居残りをさせられるのだ。

 

地元には大きなスイミングスクールがあって大抵の人間はそこで水泳の技術を習得するのでそのくらい簡単にこなしてしまう。

 

運動嫌いな僕は当然そんなところには通っていないわけで毎日居残りだった。

 

日中の日差しを浴びた夕暮れのぬるい液体は清涼感とは程遠く僕の身体だけでなく心まで沈めようとしてくる。

 

もがいても前に進むわけではなくかといって何もしなければ溺れてしまう。

 

大学の夏休みは2ヶ月と長い。

 

僕はその大きなプールの中でどうすれば前へ進めるだろうか